【活動報告②】技術と文化を深く学ぶ!講座2〜4日目の実施内容

- 開催地
- デリー / ムンバイ
- 開催場所
- IHM PUSA / IHM MUMBAI
- 開催期間
- 2024年2月26日〜3月7日
- 全体監修
- 山下春幸
2024年2月から3月にかけてインド(デリー・ムンバイ)で開催した日本食料理講座。2日目から4日目にかけては、より本格的な調理技術の習得に加え、和食の背景にある精神性や歴史、細やかなマナーに至るまで、多角的な講義と実習を実施しました。
DAY 2:日本の道具・包丁技術と「精進料理」の精神
2日目は、日本食に欠かせない道具の扱い方と、世界的にも注目を集める精進料理について学びを深めました。
座学:箸の文化・包丁の種類・精進料理
「箸」の歴史とともに正しい持ち方をレクチャーし、実際に箸を使って食材に見立てた物体を掴むトレーニングを行いました。想像以上の難しさに学生たちは苦戦しながらも、楽しそうに練習に励んでいました。
また、出刃や柳刃など日本独特の包丁の種類や用途、盛り付けの美学について解説。さらに、宗教的・文化的な観点から多様な食習慣を持つインドの学生にとって、動物性食材を使用しない「精進料理」の概念は非常に関心が高く、熱心に耳を傾ける姿が印象的でした。
実習:極小の技「かつら剥き」と出汁を味わう味噌汁
実習では基本となる包丁の切り方や扱い方を実演。中でも「大根のかつら剥き」には多くの学生が苦戦し、包丁の角度や力加減に悪戦苦闘していました。後半は、初日に学んだ出汁の引き方を応用し、豆腐の味噌汁を調理。出汁と味噌が織りなす深い味わいを実感してもらいました。


DAY 3:和のおもてなしと伝統的な調理技法
3日目は、食空間全体を彩る知識と、日本料理ならではの繊細な調理技法にフォーカスしました。
座学:テーブルコーディネートと日本の茶・酒文化
和食店におけるテーブルコーディネートの基礎と、提供される飲み物の種類を紹介。玄米茶・ほうじ茶・抹茶・玉露といった日本茶の細やかな分類と味わいの違い、梅酒や日本酒の製法について講義を行いました。
その後、茶器の正しい扱い方や日本茶の注ぎ方をデモンストレーションし、学生たちにも実際に正しい作法での淹れ方を実践してもらいました。
実習:厚焼き玉子・生魚の扱いと刺身・鶏の照り焼き
実習では「厚焼き玉子」「刺身」「鶏の照り焼き」の3品に挑戦。専用の四角いフライパンで卵を巻き上げていく「厚焼き玉子」は初めて見る学生がほとんどで、その特殊な製法と美しい仕上がりに強い興味を示していました。
また、生の魚を扱う際の衛生管理や包丁の入れ方を説明した上で刺身の切り方を実践。学生たちは手元に集中し、デモンストレーション通りに丁寧かつ慎重に刃を進めていました。


DAY 4:「おもてなし」の精神性とロール寿司
最終日の前日となる4日目は、日本のサービス精神の根底にある「おもてなし」と、海外でも大人気の寿司・天ぷらを扱いました。
座学:「おもてなし」の概念と店舗マナー
日本特有の「おもてなし」の思想や、和食店がどのように空間やサービスを演出しているのかを解説しました。従業員の服装や身だしなみの基準、状況に応じたお辞儀のタイミングや角度(角度による意味の違い)を学び、全員で実際に立ち上がってお辞儀の練習を行いました。
あわせて和食店の内装デザインについても触れ、五感で楽しむ環境づくりの重要性を伝えました。
実習:巻きすを使ったロール寿司と天ぷら
実習では、正しい米の炊き方を学んだ後、巻きすを用いた「ロール寿司」と「天ぷら」作りに挑みました。巻きすで具材を崩さず綺麗なロール状にする工程に苦戦する様子も見られましたが、お互いに教え合いながら完成させていきました。
天ぷらでは、油の温度管理や揚げる前の丁寧な下ごしらえに気を配り、適温を見極めながら真剣な眼差しで揚げ作業に取り組んでいました。

